処分について

(1)決定の種類

家庭裁判所が行う決定には,終局決定と中間決定があります。終局決定には(1)審判不開始,(2)不処分,(3)保護処分,(4)検察官送致,(5)都道府県知事または児童相談所長送致の5種類があります。

中間決定としては,試験観察があります。

(2)試験観察

試験観察とは,少年に対する終局処分を一定期間留保し,その期間の少年の行動等を調査官が観察した上で,再度審判をおこない,終局処分を決めるものです。(1)少年院送致の可能性があるものの,一度社会内での更生可能性を模索するべきケースや,(2)最終的には保護観察になりそうであるが,引き続き社会内で環境調整を行うことで不処分もあり得るケースなどで,試験観察の措置が取られることがあります。付添人としても,少年院送致が強く見込まれるケースでは,社会内での更生可能性を見てほしいとして,試験観察の処遇意見を述べることがあります。

試験観察中に再非行に走ってしまうと,当然重い終局処分が予想されるため,少年自身に自覚を持って生活してもらうことはもちろんですが,付添人も少年と定期的に連絡を取り合い,協力して要保護性を解消していくことになります。

(3)終局決定

ア 不処分

保護処分に付すことができず,または保護処分に付す必要がないと認めるときは,不処分の決定が下されます。例えば,非行事実が存在しない場合,正当防衛が成立する場合などです。

イ 保護観察

少年を収容することなく,社会のなかで生活させながら,保護観察所(実際には保護司)の指導監督等の下で,少年の改善更生を図ることを目的として行う保護処分です。原則として少年が20歳になるまでの期間となりますが,成績が良好であれば早期に解除されることもあります。

保護観察においては,少年に対して遵守事項が定められます。遵守事項を守らない場合は保護観察所から警告を受け,従わない場合には少年院送致等の処分が下されることもあります。

ウ 少年院送致

少年院には,初等少年院(12歳~16歳程度),中等少年院(16歳~20歳程度),特別少年院(16歳~23歳程度で犯罪的傾向の進んだ者),医療少年院(12歳~26歳程度で心身に著しい故障のある者)があります。

下記の処遇区分に従って収容期間が定められます。

(1)短期処遇
特修短期 4か月以内
一般短期 6か月以内
(2)長期処遇
比較的短期 10か月程度
処遇勧告なし おおむね1年
比較的長期 1年~2年
相当長期 2年を超える期間

エ 検察官送致

(1)調査あるいは審判の結果,本人が20歳以上であることが判明したとき,(2)死刑,懲役または禁錮にあたる罪の事件について,調査の結果,その罪質および情状に照らして刑事処分相当と認めるときは,家庭裁判所は事件を検察官に送致する決定をしなければなりません(逆送決定)。逆送決定がされた場合は,成人と同様の刑事手続が行われることになります。