少年事件の理念と弁護人

少年法は,「少年の健全育成」を目的としています(少年法1条)。罪を犯した人に刑罰を科す成人の刑事事件とは異なり,少年の健全な成長,発達を目指すために少年事件手続があるのです。この考え方を「保護主義」と言います。

したがって,少年審判においては,非行事実(成人事件でいうところの「公訴事実」)だけではなく,要保護性が審判の対象になります。 

要保護性とは,再非行の危険性,すなわち,当該少年の資質や環境等に照らして,将来において再非行に至る可能性があることです。

弁護人としては,非行事実に関して適正な事実認定を獲得するための活動を行うことはもちろんですが,少年を取り巻く様々な環境そして少年自身に働きかけ,要保護性を減少させるための活動に尽力することになります。